本坊
東山の縁をすぐ背にして立つ庫裡は、腰をかがめて坂を登りきった人々にも何かホッとさせるものをもっています。 白壁を鮮やかに区切る黒々とした用材、すっきりとした屋根の稜線が美しく、一歩敷居をまたいで上を向くと、天井のない吹きぬけ造りに、縦横に組み上げられた梁組の力強さ、幾何学的美しさが禅宗建築の特色をあらわしています。
本坊の左手には唐破風の大玄関があります。この大玄関は特別な行事の時にのみ使用されます。大玄関左手には書院が配され、方丈へと続いています。
この本坊は常住とも呼び衆僧生活の場であるとともに、臨済宗南禅寺派の宗務を取り扱う寺務所となっています。
庫裏玄関を入ると正面に韋駄尊天が祀られています。また右手にある滝の間では清涼の滝を眺めながら抹茶(有料)を味わっていただくことができます。